【黒島結菜と花言葉 #02】パンジーと沖縄の海で、「もの思い」にふける

女優の黒島結菜さんが、花言葉をテーマに、日々考えていることを文章と写真で残すエッセイ。

第二回目の花は「パンジー」。花言葉は「もの思い」です。

地面を向く蕾が、物思いにふけるように見えることから名付けられたとされるパンジー。沖縄の広大な海の元で、ふと考えるあれこれを綴ります。

 

Profile

黒島結菜 ●くろしま・ゆいな 

1997年生まれ。沖縄県出身。2013年に女優デビュー後、ドラマ、映画、CM、舞台などで活躍。2022年前期連続テレビ小説『ちむどんどん』(NHK総合)でヒロイン・比嘉暢子役で出演中。趣味は写真と旅。これまで撮影した写真はInstagram(@yuinakuroshima)で更新している。

                                       

                                       


沖縄の海と考える

今回のお花はパンジー、花言葉は「もの思い」です。

もの思いとは、あれこれと考えること。また、思い煩うこと。

もの思いにふけるとよく聞きますが、なんだかエモーショナルな気持ちになります。教室の窓際の席で外をぼーっと見ている女の子の姿が浮かんできて、無性に台湾の青春映画が見たくなりました。笑

 

わたしは映画を見るのも好きで、劇場で見るのも良いですが、家でお酒を飲みながらゆったり見るのもまた良いです。最近は仕事もあり、新しいものをみるエネルギーがないので、前に見て好きだなと思った作品を見返しています。

マルコム&マリーは男と女が喧嘩して仲直りを繰り返す映画。わたしは男女が言い合いをしている映画が好きみたいで、ビフォアミッドナイトも何回も見ています。感情をぶつけ合っているふたりの姿をみると、自分のネガティブな考えがとても些細なことに思えて、そしてふたりがお互いを受け入れて仲直りしたとき、わたしの気持ちも楽になるんです。なんか疲れたなあって時は、タランティーノの作品を観ます。

 

わたしはあれこれと考える性格です。しかも難しく考えすぎて3周くらいしちゃう。

 

昔はあまり考えないで行動する性格だったけど、20才を過ぎてから、他人に迷惑をかけたことを自覚して後悔したり、同じ失敗を繰り返さないためによく考えるようなりました。

今25才であれから5年もたったのかと思うと、この期間の変化は自分自身でも感じます。まだまだ足りないこともあるけど、少しずつ成長していけたらいいな。

ただ、考え過ぎるのも良くないと感じ始めています。考えて考えて考えてこその言動が、相手を心配させたり不安にさせることもあるなあって、、難しく考えすぎないことを最近は頑張っています。なにごともバランスが大切ですね。

 

ところで今は沖縄に来ています。

 

 

ホテルの部屋からぼーっと海を眺めてるのですが、荒々しい波です。晴れてるときほどの青さはないけれど、力強くてカッコいいな。サーファーが波乗りしてる姿を想像してみると、すごく楽しくてずーっと見ていられます。

最近知ったことだけど、砂浜が白いのはという魚のうんちが白いからだそう。この間美ら海水族館に行ったときに説明書きがあって、てっきりサンゴが白いからだと思ってたからびっくりしました。これまで砂浜でたくさん遊んできたけど、うんちの中で遊んでたのかあ、まあいいか。

地元の海は本当に大好き。あたりまえな景色のはずなのにいつ見ても感動します。目から見える色、耳から聞こえる音、鼻で感じる匂い。幸せな時間です。

ただ、沖縄に生まれたのに、海は見ているだけでこれまで一度も海に潜ったことがないんです。あまりにも身近だったからかこれまで興味もなかったけど、離れてはじめて沖縄の良さを感じた今、海の中の世界を知りたい。きっと想像以上の世界で、自分なんてちっぽけに思えるんだろうな。

 

さてさて、今日は台湾の青春映画を観るぞ。

心をぎゅーっとさせるんだ。

 


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