春の花ラナンキュラスは「冬」に飾る?魅力とおすすめの生け方
(2023.11.22 更新)
冬になると、花屋さんの店頭には早々と春のお花が並び始めます。
その主役ともいえるのが、チューリップやヒヤシンスなどの「球根花」。室温に応じて花弁が開いたり閉じたり。または茎が伸びるのものあり、とても表情豊かです。
春の花を飾るには少し早く感じるかもしれませんが、ほとんどがハウス栽培されている切り花においては、「冬」が一番の旬なのをご存知でしたか?
低温でじっくり育った花は身が引き締まっていて、色乗りも抜群。中でも、おすすめなのが今回の主役「ラナンキュラス」です。
オーガンジーのような薄い花弁が幾重にも重なる姿が愛らしく、不動の人気を誇ります。また、種類がとても豊富なので、シーズンを通して様々な飾り方が楽しめるのも魅力です。
そんなラナンキュラスをご紹介すると共に、簡単に暮らしに取り入れられる飾り方をご紹介します。
ラナンキュラスの基礎知識
ラナンキュラスは、地中海沿岸、西アジア、ヨーロッパ南部を原産とするキンポウゲ科キンポウゲ属の植物。
「ラナンキュラス Ranunculus」の花名は ラテン語で「カエル」を意味する"rana" を語源とします。
なんでも、原種のラナンキュラスが湿地を好み、葉っぱの形が「カエルの足」の形に似ていることが由来なのだとか。
その原種は5枚の花びらをつける、黄色い花で、「バターカップ(Butter Cup)」というなんとも可愛い別名をもちます。
その最大の特徴のひとつである見事な花弁は、100枚から多いものだと250枚程あり、同じキンポウゲ科のアネモネやクレマチスと比較してもその多さは一目瞭然。
さらに近年では、切り花用の品種を中心に改良が急激に進んでおり、カラーバリエーションの多様化は序の口。花弁にフリルがついた品種や、ワックスでコーティングされたかのように艶のある品種が登場するなど、存在感をさらに増しています。
スタンダードな「カメリア」咲き
めしべが突出した、「モロッコ」シリーズ
フリルが華やかな「アネモネ」咲き
花びらがツヤツヤ輝く「ラックス」シリーズ
ラナンキュラスの花言葉
ラナンキュラスの代表的な花言葉は、「とても魅力的」「華やかな魅力」など。
カラーバリエーションについては、「無い色はない!」と言われるほどまでに豊富。定番のビビッドカラーからくすみピンクやベージュなど、現代的なニュアンスカラーも増えてきています。
色が豊富だからこそ、色別の花言葉も充実しています。
- 赤:「あなたは魅力に満ちている」
- 白:「純潔」
- 黄:「優しい心遣い」
- ピンク:「飾らない美しさ」
- 緑:「お祝い」
大切な方へのプレゼントとしてラナンキュラスを贈るとき、色で迷ったら花言葉で決めてみるのも素敵ですね。
ラナンキュラスをいけるときのポイント
ラナンキュラスは形のばらつきが比較的少なく、お花の初心者でもいけやすい花です。ぜひお好みの雰囲気に合わせて、選んでみてください。
まずは単品でシンプルに
初めて飾るなら、小さめの花瓶から始めてみましょう。
ぜひラナンキュラスだけを1~2色、カジュアルにいけてみてください。ラナンキュラス特有の花姿を存分に楽しめます。長さにばらつきが出るようにカットすると、どんな空間にも馴染むナチュラルな印象になります。
長さを揃えて顔を寄せるようにしていけると、ブーケのような佇まいに。ラナンキュラスの丸みのあるフォルムが強調され、可愛らしい雰囲気です。
グリーンと合わせてナチュラルに
グリーンを2、3本添えると、全体に動きが出て、自然な表情を見せてくれます。小ぶりな葉と合わせると軽やかに。大ぶりな葉と合わせると、華美な印象になります。
ここでワンポイント。お花をまとめる際には、茎が放射線状になるように合わせ、ラナンキュラスのお花の顔が外を向くようにして、そっと花瓶に挿してあげましょう。
他にも、季節の草花と合わせてみたり、1本ずつ小瓶に分けていけてみるなど、種類が豊富なだけに色の組み合わせや飾り方は無限大です。見ているだけで気持ちが明るくなるラナンキュラス。様々な色や形のものと出会えるこれからの季節がより一層楽しみになりますね。
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