祝い花の立て札|ビジネス・開店祝いのマナーと書き方【無料テンプレート】
大切なビジネスパートナーや友人、家族の新たな門出を祝う「祝い花」。その祝い花に添えられる「立て札」は、贈り主の心遣いやビジネスマナー、そしてお店へのメッセージを伝える大切なポイントです。
「立て札の書き方が分からない」「マナー違反にならないか不安」「どの花屋に頼めばいいのか」
...そんなお悩みを解決するため、祝い花のマナーや立て札の書き方をまとめてご紹介します。
この記事でわかること
- 祝い花の立て札がなぜ重要なのか、その役割とマナーの基本
- 開店祝いや胡蝶蘭、スタンド花に最適な立て札の種類と選び方
- 「祝 御開店」などの冠文字(頭書き)の種類と正しい使い方
- 贈り主(送り主)の名前の書き方、連名やお届け先(お店)の名前の記載方法
- 木札と紙札の違い、縦書き・横書きの使い分けなど
- 無料で使える立て札文例
- プロが教える広告効果を高めるコツ
- 「立て札なしはマナー違反?」など、よくある疑問と対処法
祝い花の立て札はなぜ必要?祝い花に込められたメッセージと役割

祝い花に添える立て札は、贈り主の「お祝いの気持ち」を伝え、相手への「心遣い」を示す大切な役割を持っています。
祝い花の立て札が果たす3つの重要な役割
贈り主を明確にする
誰から贈られた花なのかを一目で伝えることができます。特に、開店祝いや開業祝いなど多くの花が届くシーンでは、お礼の連絡などのため、贈り主の情報が大切になります。
お祝いの気持ちを伝える
「祝 御開店」「祝 開業」といった冠文字は、お祝いの気持ちをダイレクトに表現します。
お店の宣伝・広告効果
特にスタンド花のような大型の祝い花の場合、立て札はお店の前を通る人々に「新しいお店ができた」「賑わっている」という印象を与えます。お店の広告効果や宣伝効果を期待することができます。
立て札なしで贈るのはマナー違反?ビジネスシーンでの重要性

お花を贈る際に最も大切なのは、お祝いの気持ちを込めること。しかし厳密には、ビジネスシーンにおいては、立て札なしで祝い花を贈るのはマナー違反とされています。
お祝いを受け取る側は、誰から贈られた花なのかを確認し、後日お礼をすることになります。しかし立て札がないと、贈り主が分からず、お礼ができないことで相手に余計な手間や心労をかけてしまうかもしれません。
特に、会社設立祝い、移転祝い、そして開店祝いのようなフォーマルな場では、必ず立て札を添えるようにしましょう。相手への配慮を表し、スムーズなビジネス関係を築く必須アイテムとなります。
祝い花の種類別!立て札の選び方と記載内容の基本

祝い花にはさまざまな種類がありますが、それぞれに合った立て札の選び方と基本的な記載内容があります。
開店祝い・開業祝いに最適な「スタンド花」の立て札
イベント会場や店舗の入り口を華やかに彩るスタンド花。お花そのものに存在感があるため、立て札も大きく、遠くからでも読みやすいものが選ばれます。
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札の種類: ほとんどの場合、木札が選ばれます。フォーマルで重厚感があり、スタンド花の豪華さとマッチします。
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記載内容:
- 冠文字: 「祝 御開店」「祝 開業」「祝」など。
- 贈り主名: 会社名と代表者名、または個人名。
- お届け先名(お店の名前): 記載することで、誰の開店祝いか明確になります。特に複数のお祝い花が届く場合は必須です。
- 配置: 冠文字を一番大きく、その下に贈り主名、さらに小さくお店の名前を記載するのが一般的です。
- 冠文字: 「祝 御開店」「祝 開業」「祝」など。
高貴な雰囲気「胡蝶蘭」の立て札
エレガントで長持ちする胡蝶蘭は、ビジネスシーンの定番ギフトです。鉢植えの胡蝶蘭には、小さめの木札または紙札が添えられます。胡蝶蘭は鉢植えのため、立て札が花に隠れてしまわないよう、花の高さに合わせて調整が必要です。
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札の種類: 木札が一般的ですが、比較的コンパクトな紙札も多く用いられます。木札はよりフォーマルな印象を与えます。
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記載内容:
- 冠文字: 「祝」「御祝」「祝 御就任」など。
- 贈り主名: 会社名と代表者名、または個人名。
- お届け先名: 胡蝶蘭の場合は、比較的省略されることも多いですが、複数のお祝いがある場合は記載すると丁寧です。
- 冠文字: 「祝」「御祝」「祝 御就任」など。
カジュアルな「アレンジメントフラワー」の立て札
テーブルや受付に飾られるアレンジメントフラワーには、メッセージカードが添えられることが一般的です。カジュアルな分、親しい間柄であれば、よりパーソナルなメッセージを添えることで気持ちが伝わりやすくなります。
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札の種類: メッセージカードや紙札が主流です。
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記載内容:
- お祝いの言葉: 「ご開店おめでとうございます!」「祝 開店」など。
- メッセージ: 「今後のご発展を心よりお祈り申し上げます」など、具体的なお祝いのメッセージを添えることができます。
- 贈り主名: 個人名や会社名。
- お祝いの言葉: 「ご開店おめでとうございます!」「祝 開店」など。
開店祝いの立て札「書き方・マナー」完全攻略!プロが教える基本ルール

ここからは、実際に立て札を作成する際の書き方とマナーについて、詳しく解説していきます。失敗しないための基本ルールをしっかりと押さえましょう。
【重要】冠文字(頭書き)の種類と正しい選び方
立て札の一番上、または中央に大きく書かれるのが冠文字(かんむりもじ)、または頭書き(あたまがき)です。これは、何の目的で贈られた花なのかを示す重要な部分です。
| 冠文字 | 主な用途(シーン) | 備考 |
| 祝 | 全ての祝い事 | 最もシンプルな表現。どんな祝い花にも迷わず使えます。 |
| 御祝 | 全ての祝い事 | 「祝」よりもさらに丁寧な印象を与えます。 |
| 祝 御開店 | 開店祝い、開業祝い | 新しいお店や事業のスタートを祝う際に最適です。ビジネスシーンで最も多く用いられます。 |
| 祝 開店 | 開店祝い、開業祝い | 「御」を省略した形。親しい間柄やカジュアルな業種の場合でも使用可能ですが、基本的には「祝 御開店」がよりフォーマルです。 |
| 祝 〇周年 | 周年祝い、創業〇周年など | 会社の記念日やお店の周年を祝う際に使用します。 |
| 祝 移転 | 事務所や店舗の移転祝い | 新しい場所でのスタートを祝う際に使用します。 |
| 祝 御就任 | 役職への就任祝い | 新しい役職に就いた方へのお祝いです。 |
| 祝 御当選 | 当選祝い | 選挙などで当選した方へのお祝いです。 |
| 陣中見舞い | 選挙の応援、公演の激励など | 激励の意味合いが強いです。 |
贈り主の名前(送り主)の正しい書き方|連名・会社名・役職
立て札には、誰からの贈り物であるかを明確にするために贈り主の名前を必ず記載します。
個人名の場合
「〇〇 〇〇」のようにフルネームを記載します。
会社名の場合
「株式会社〇〇」「〇〇法人〇〇」のように、正式名称を記載します。略称は避けましょう。役職名を入れる場合、「株式会社〇〇 代表取締役 〇〇 〇〇」のように記載します。役職名は省略せず、正式なものを入れましょう。
連名の場合
複数人で贈る場合は、右から目上の方、役職の高い方の順に記載するのが一般的です。友人同士などの場合は、五十音順や特に気にする必要のない場合は並び順は自由です。(例:「〇〇 〇〇 △△ △△ □□ □□」)
木札と紙札|どちらが正式で、どう使い分ける?
開店祝いのようなビジネスシーンでは、木札が最も正式で、一般的な選択肢です。特にスタンド花や胡蝶蘭には木札がよく合います。アレンジメントフラワーなど、カジュアルな花には紙札やメッセージカードでも問題ありません。
文字の色と配置の基本ルール
文字の色
基本的に黒色で記載します。ただし、お祝いの意味を込めて冠文字(祝)の一部や贈り主の名前の一部を赤字にすることもあります。
文字の大きさ
冠文字が最も大きく、次に贈り主の名前、そして贈り先(お店)の名前は一番小さく書くのがバランスが良いとされています。読みやすさを最優先に考えましょう。
【注意】縁起の悪い言葉は避ける
祝い花は、新しい門出を祝うものです。そのため、縁起が悪いとされる言葉は絶対に避けましょう。
- 赤字: 「赤字になる」を連想させるため、特に事業に関連するお祝いでは避けるべきです。(ただし、立て札の文字を赤字にすることは「赤」がおめでたい色とされるためOKです。)
- 傾く、倒れる: 事業の失敗を連想させる。枯れる、散る: 花が枯れる、事業が衰退するを連想させる。
- 閉める: 閉店を連想させる。
これらの言葉は、直接的なメッセージだけでなく、遠回しな表現であっても避けるのがマナーです。
【無料テンプレート・文例集】開店祝いの立て札をプロのように書く!
実際に立て札を書く際に役立つ、文例とテンプレートをご紹介します。これを参考にすれば、誰でも簡単に立て札を作成できます。
開店祝い・開業祝いの基本文例
①
【冠文字】祝 御開店
【贈り主名】
株式会社〇〇
代表取締役 〇〇 〇〇
②
【冠文字】祝 開業
【お届け先名】
〇〇(お店の名前)様
【贈り主名】
〇〇 〇〇(個人名)
周年祝い・移転祝いの文例
③
【冠文字】祝 〇周年
【贈り主名】
〇〇一同
④
【冠文字】祝 移転
【お届け先名】
株式会社〇〇 様
【贈り主名】
株式会社△△
連名の場合の文例
①
【冠文字】祝 御開店
【贈り主名】
〇〇 〇〇
△△ △△
□□ □□
②
【冠文字】祝 御開店
【贈り主名】
株式会社〇〇
社員一同
メッセージカードの文例(アレンジメントフラワーなど)
- ご開店おめでとうございます!
- いよいよオープンですね!
- 今後のご発展を心よりお祈り申し上げます。
- またお店に遊びに行きますね
- この日を迎えられましたこと、心よりお祝い申し上げます。
- ますますのご繁栄をお祈りいたします。
英語での立て札は可能?
国際的なビジネスシーンや、外国籍の方が経営するお店などでは、英語での立て札が喜ばれることもあります。その際、一般的には横書きで記載します。
【冠文字】Congratulations on your Grand Opening!
【贈り主名】
〇〇 〇〇
(Company Name)
英語の文例
- "Congratulations on your Grand Opening!" (ご開店おめでとうございます!)
- "Best wishes for your new business!" (新しいビジネスの成功をお祈りします!)
- "Wishing you great success!" (大成功をお祈り申し上げます!)
立て札作成サービスと活用術|無料サービスと広告効果

多くの花屋さんやフラワーギフト専門店では、立て札の作成サービスを提供しています。多くの場合、無料で作成してもらえるため、積極的に活用するのがおすすめです。
プロにお任せするメリット
- プロの知識と経験: 立て札のマナーや最適な文面、レイアウトを熟知しているため、シーンに合わせて立て札を作成してくれます。
- 手書き・印字対応: プロの書体による手書きや、美しい印字での対応が可能です。
- スムーズな手配: 花の注文と同時に立て札も手配できるため、手間がかかりません。
立て札のサイズはどう選ぶ?
立て札のサイズは、贈る花の大きさや種類によって異なります。迷う時にはフローリストへ相談してみるのがおすすめです。
- スタンド花: 遠くからでも目立つよう、大きく縦長の木札が選ばれます。高さ30cm~50cm程度のものが多いです。
- 胡蝶蘭: 鉢のサイズに合わせて、コンパクトな木札や紙札が選ばれます。高さ15cm~25cm程度が一般的です。
- アレンジメントフラワー: 花の中に挿すため、小さめのメッセージカードや紙札が選ばれます。
祝い花の立て札を「広告媒体」として活用する!
立て札は、単なる名札ではなく、相手への思いや配慮を伝える大切なポイント。特に、お店の前に飾られるスタンド花の立て札は、通りゆく人々の目に触れるため、「広告効果」を生み出すこともあります。
- お店のブランディング: 贈る側の会社名やロゴをイメージに合わせて配置することで、お店のブランディングにも活用いただけます。
- 宣伝効果: 贈り主の事業内容やサービスに関連するメッセージをさりげなく記載することで、間接的な宣伝にもなります。(ただし、あくまでお祝いがメインなので、過度な宣伝は要注意です。)
- 関係性強化: 相手のお店との良好な関係性をアピールし、今後のビジネスチャンスに繋げることも可能です。
立て札を「小さな広告塔」と捉え、メッセージやデザインに少し工夫を凝らすことで、よりお祝いの気持ちが伝わる贈り物になるでしょう。
よくある質問 (FAQ)

ここでは、祝い花の立て札に関してよくある質問とその回答をまとめました。
Q1: 立て札の正しい書き方は?
A1: 立て札の正しい書き方は、基本的に「冠文字(祝 御開店など)」「お届け先名(任意)」「贈り主名」の順で縦書きで記載します。ビジネスシーンでは、株式会社などの正式名称を省略せず、役職名も入れるとより丁寧です。
Q2: 開店祝いの冠文字は何が適切?
A2: 開店祝いには「祝 御開店」が最も適切で一般的です。その他、「祝 開店」「御祝」なども使用できますが、フォーマルさを重視するなら「祝 御開店」をおすすめします。
Q3: 木札と紙札どちらがいい?
A3: フォーマルな開店祝いやビジネスシーンでは、高級感があり耐久性も高い「木札」がおすすめです。カジュアルなアレンジメントフラワーなどには「紙札」や「メッセージカード」も適しています。
Q4: 立て札は縦書きと横書きどちらが正式?
A4: 日本の贈答マナーにおいて、祝い花の立て札は「縦書き」が正式とされています。英語表記の場合は横書きも可能ですが、日本語の場合は縦書きを選ぶのが一般的です。
Q5: 贈り先の名前は必要?
A5: 基本的に贈り先の名前(お店の名前)は記載した方が丁寧です。特に開店祝いでは多くのお祝い花が届くため、誰の開店祝いか明確になり、受け取る側も混乱せずに済みます。
Q6: 連名の場合の書き方は?
A6: 連名の場合は、右から目上の方、役職の高い方の順に記載するのが一般的です。友人同士であれば、特に順番を気にせず記載しても問題ありません。部署名などで贈る場合は「〇〇部一同」と記載します。
Q7: 立て札のサイズはどう選ぶ?
A7: 立て札のサイズは、贈る花の大きさや種類に合わせて選びます。スタンド花には大きく縦長の木札、胡蝶蘭にはコンパクトな木札や紙札が一般的です。花屋に相談すれば、最適なサイズを提案してくれます。
Q8: 立て札なしで贈るのはマナー違反?
A8: ビジネスシーンにおいては、立て札なしで祝い花を贈るのは基本的にマナー違反とされています。贈り主が分からず、お礼ができないといった手間をかけてしまうため、必ず立て札を添えるようにしましょう。
Q9: 立て札作成は無料でできる?
A9: ほとんどの花屋さんやフラワーギフト専門店で、立て札作成は無料サービスとして提供されています。花の注文時に合わせて依頼しましょう。
Q10: 祝い花を贈る際、立て札以外に注意すべきビジネスマナーは?
A10: 立て札以外にも、贈るタイミング(開店日の当日午前中がベスト)、相手の迷惑にならないよう配送時間の確認、置き場所の確保の有無などを事前に確認しておくと良いでしょう。
まとめ:祝い花の立て札で最高の門出を祝福しよう
祝い花の立て札は、形式的に添えるだけのものではなく、心遣いやビジネスマナー、そしてお店への応援の気持ちを伝える大切な役割を担っています。
この記事で解説した冠文字の種類、木札と紙札の使い分け、縦書きの正式なマナー、そして無料テンプレートを活用すれば、もう立て札で迷うことはありません。
大切な人の新たなスタートを、心からのメッセージを込めた完璧な立て札で祝福しましょう。あなたの想いが込められた祝い花が、きっと最高の門出を彩ってくれるはずです。