フィカス・アルテシマの育て方|基本の育て方から挿し木や剪定の方法までまとめて解説します

フィカス・アルテシマは、「ゴムの木」とも呼ばれるフィカスの一種。

葉には光沢があり、淡い黄色に縁取られたような斑が見られます。そのデザイン性の高さと育てやすさから、ご家庭ではもちろん、カフェや雑貨屋さんなどの装飾としてもよく用いられるインテリアグリーンです。このページでは、そんなフィカス・アルテシマについて、置き場所や温度、水やりなどの基本的な育て方から、挿し木や剪定などの方法まで詳しくまとめています。よくある質問にも併せて回答していくので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

  1. 基本の育て方(置き場所/日当たり・温度・水やり)
  2. 剪定
  3. 植え替え
  4. 肥料
  5. 挿し木
  6. 害虫
  7. 風水・花言葉
  8. よくある質問
  9. 種類
  10. インテリア例

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フィカス・アルテシマの基本の育て方

フィカス・アルテシマの基本の育て方

フィカス・アルテシマは枯れにくく育てやすい植物ですが、日当たりが悪いと斑が薄くなってしまうなど、気をつけてあげたいこともあります。まずはフィカス・アルテシマの基本的な育て方について、置き場所/日当たり・温度・水やりの3つのポイントから解説します。

置き場所・日当たり

多くの観葉植物は明るいところで育ててあげる必要がありますが、中でもフィカス・アルテシマは耐陰性が弱いため、特に日当たりの良い場所に置くことが大切になります。日当たりが足りないと、枯れやすくなるだけでなく、葉の特徴でもある黄色の斑も薄くなってしまいます。

屋内に置く場合
フィカス・アルテシマを屋内で育てる場合、明るい窓際に置くのがおすすめです。ただし、強い直射日光が差し込む場合には、葉の日焼けを防ぐため、レースカーテンなどでやわらかい光に調整してあげてください。
フィカス・アルテシマは寒さに弱いため、気温が10°Cを下回ると健康に育てることが難しくなります。寒さが厳しい冬の間は特に、屋内で育てるのがおすすめです。

屋外に置く場合
あたたかい季節には、日当たりの良い屋外で育てるのもおすすめです。フィカス・アルテシマを屋外に置く場合には、風通しが良い場所を選んでください。葉焼けが気になる場合には、午前中のみ光が当たる場所や、遮光性の高い場所に置いてあげるのがおすすめです。ただし、気温の低くなる冬の間には、屋外で育てるのは避けてください。

育てる温度

フィカス・アルテシマは温暖な場所を好み、寒さには弱い植物です。フィカス・アルテシマを飾っているお部屋では、10°C以上の気温を保ってあげてください。屋外で育てている場合にも、最低気温が10°Cを下回るような時期には屋内に入れてあげましょう。屋内では、日当たりを確保するため、窓際で育てるのがおすすめですが、屋外が寒い日には、あたたかい屋内でも、窓辺の気温が低くなっていることがあります。その場合には、窓から少し離して置いてあげてください。

水やり

春夏(生育中)
温暖な春夏は、土が乾きやすいだけではなく、フィカス・アルテシマもよく生長する時期でもあります。土の表面が乾燥してきたタイミングで、鉢底から水が流れ出るくらい、十分に水やりをしてください。受け皿に溜まった水は根腐れや害虫の原因になるため、こまめに捨ててあげましょう。

秋冬
土の表面が乾燥してから2〜3日後を目安に、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水をあげてください。冬の間に水をあげすぎないようにすると、寒さに強い株に育てることができます。また、秋冬には空気が乾燥するので、水やりのタイミングで葉水を行うのがおすすめです。葉水を行うと、イキイキとした元気な葉を維持できるだけでなく、害虫の予防にもつながります。水やりも葉水も、なるべく気温が高い日中に行ってください。

 

フィカス・アルテシマの剪定

フィカス・アルテシマの剪定

フィカス・アルテシマが生長してきたら、剪定をしてあげましょう。剪定とは、植物の伸びすぎた枝や葉、幹を切る作業のことです。植物の形を整えるだけではなく、病気や害虫の予防にも繋がります。さらに、余計な部分が無くなることで養分を適切に行き渡らせることができるので、生長を促進するためにも欠かせない作業です。

フィカス・アルテシマを剪定する際のポイントは以下の3つです。

1.4月〜9月に行う
フィカス・アルテシマの剪定は、あたたかい日の続く4月〜9月に行ってください。剪定後に気温の低い日が続くと、剪定してもすぐに新芽が育たず、切り口から枯れやすくなってしまうためです。新芽の出る5月〜6月に行うと、剪定後も樹形を保ちやすいのでおすすめです。また、剪定後に極端に暑い日や湿度の高い日が続くと回復が遅れてしまいやすくなるため、猛暑日の剪定は避けてください。

2.枝:残したい葉の付け根から1cmほど上を切る
フィカス・アルテシマの枝を剪定する際には、残したい葉の付け根から1cmほど上を剪定してください。剪定後には、剪定した部分の脇から新芽が出てきます。枝を剪定することで、樹木全体のサイズ感や樹形を整えることができます。

3.葉:1つの枝に1〜2枚の葉を残し、他は切り落とす
フィカス・アルテシマの葉を剪定する際には、枝1本につき葉を1〜2枚残し、他の葉は切り落としてください。葉を剪定することで、全体のバランスを整え、風通しを良くすることができます。

4.手袋を用意する
フィカス・アルテシマの樹液に触れると皮膚がかぶれてしまうことがあります。剪定の際には手袋を着用してください。

また、フィカス・アルテシマに限らず、剪定後には切り口に癒合剤を塗り込むのがおすすめです。切り口が枯れにくくなり、剪定後の安定した生長につながります。

 

フィカス・アルテシマの植え替え

フィカス・アルテシマの植え替え

フィカス・アルテシマは一般的に、2〜3年に1回程度を目安に植え替えが必要になります。以下は植え替えが必要なサインです。

  • 根詰まりが起きている(葉の先が茶色に枯れてきているのは、根詰まりが起きているサインです)
  • 鉢底から根が出ている
  • 水はけが悪くなってきた
  • 葉がよく落ちている
植え替えに適した時期は5〜9月頃で、できれば5〜6月に行えると最適です。寒い季節に植え替えをするとフィカス・アルテシマに負担がかかってしまうため、秋や冬の植え替えは避けてください。また、植え替え前の1週間程度は水やりを控えてあげましょう。水やり後には根や茎がやわらかく、ダメージを受けやすい状態になるためです。

植え替えの際には以下の道具を用意してください。

  • 新しい鉢(植え替え前より一回り大きいもの)
  • ハサミ
  • ピンセット
  • 新しい土
  • 鉢底網
  • 鉢底石
  • 細い棒
  • スコップ
  • 園芸用シート


それでは、植え替えの具体的な手順を解説していきます。

①新しい鉢に鉢底網と鉢底石をセットする
まず、園芸シートの上に新しい鉢を準備し、鉢底網を敷きます。
鉢底網の上から、鉢の高さの1/5~1/4の量を目安に、鉢底石を入れてください。

②新しい土を入れる
①の鉢に、鉢の高さの1/3から半分の量を目安に、新しい土を入れてください。

③フィカス・アルテシマの根をほぐす
植え替え前のフィカス・アルテシマを鉢から優しく取り出し、根をほぐしてください。根に枯れている部分や根腐れしている部分があるときには、ピンセットを使って取り除いてあげましょう。

④新しい鉢にフィカス・アルテシマを植える
③を②に入れます。必要に応じて、スコップで土を足してください。このとき、細い棒で土を突いてあげると、根と根の間にもしっかりと土が行き渡ります。また、鉢の縁いっぱいの高さまで土を入れると、水をあげたときに土が溢れてしまいます。土の高さは鉢の縁の1〜2cm下になるようにしてください。

以上で植え替えは完了です。フィカス・アルテシマを植え替えた直後には、たっぷりと水やりしてください。

※剪定や植え替えのタイミングの詳細はこちら

【観葉植物の育て方】観葉植物をレスキュー!害虫駆除・植え替え・剪定が必要なサインって? – LIFFT

 

フィカス・アルテシマの肥料

フィカス・アルテシマの肥料

フィカス・アルテシマを育てる上で肥料は必須ではありませんが、肥料を上げることで葉の色味を鮮やかにしたり、生長を促進することができます。植え替えの際に、緩効性肥料を土に混ぜ込んでおくと、肥料をあげる手間を省くことができるのでおすすめです。特に根の付近の土に混ぜ込んであげると良いでしょう。

土に肥料を混ぜ込んでいない場合や、時間が経って緩効性肥料の効果が薄れてきたと感じたときには、液肥や置き肥を使うことができます。春夏の生育期には、2か月に1度置き肥を置くか、2週間に1度のペースを目安に希釈した液肥をあげてください。秋冬には、肥料をあげると根が傷む原因になります。土の上に置いている置き肥は取り除いて、液肥やりもやめましょう。

 

フィカス・アルテシマの挿し木

フィカス・アルテシマの挿し木

フィカス・アルテシマは、挿し木を行うことで、お家で増やすことができるグリーンです。挿し木に向いている時期は5〜9月なので、剪定と同時に行うのもおすすめです。増やしたものを2つ並べて飾るなど、楽しみ方の幅がグッと広がるだけでなく、ますます愛着も湧いてくること間違いありません。ぜひ気軽に挑戦してみてくださいね。

挿し木に必要な道具は以下の通りです。

  • 剪定ばさみ
  • 植え替え先の鉢
  • 鉢底網
  • 鉢底石
  • 水はけの良い土
  • 発根促進剤
  • コップ

それでは、具体的な手順を解説していきます。

①原木の枝を切る
フィカス・アルテシマから元気そうな枝を探し、先端から10cmほどの長さに切り取ってください。

②枝の切り口を整える
切り取った枝の切り口を、「V」の形になるよう削ってください。

③葉を取り除く
枝に葉がついている場合は、先端の2~3枚だけを残し、他の葉は取り除いてください。

④切り口を水に浸す
コップに水を張り、枝の切り口を数時間浸してください。

⑤新しい鉢を用意する
切り取った枝の切り口を水に浸している間に、新しい鉢を用意しましょう。鉢の底に鉢底網を置いたら、網を覆うように鉢底石を敷いてください。その上に、鉢の7〜8割の高さを目安に、水はけの良い土を入れてください。

⑥枝の切り口に発根促進剤を塗る
水に浸した枝をコップから取り出し、切り口に発根促進剤を塗ってください。

⑦切り取った枝を新しい鉢に植える
⑤で用意した鉢の土の真ん中に軽く指で穴をあけ、⑥の枝を刺し込んでください。

以上で挿し木の手順は完了です。
挿し木を成功させるには、枝の切り口を湿った状態に保つことが重要になります。2ヶ月を目安に枝から発根するので、それまではこまめに水をあげてください。

 

フィカス・アルテシマにつく害虫

フィカス・アルテシマにつく害虫

フィカス・アルテシマに限らず、害虫の被害が広がると、植物は健康な生長を阻害されてしまいます。日頃から害虫がいないか確認してあげてください。フィカス・アルテシマは害虫が付きにくい植物ですが、以下の害虫が発生することがあります。

カイガラムシ

夏から秋に見かけることの多い「吸汁害虫」で植物の生育に悪影響を及ぼしたり、病気を引き起こしたりする害虫で、特に春から夏にかけて注意が必要です。
主な特徴として、

  • 白の貝殻に覆われたような虫を見つける
  • ロウの塊のようなものを見かける
  • 黒いカビがある
  • 葉や幹がベタベタしている

などが挙げられます。

主な原因:風通しが悪い
対処方法:殺虫剤・エアゾール剤を吹きかける

ハダニ

ハダニは葉の裏や茎から栄養を吸い取る「吸汁害虫」と呼ばれる害虫で、害虫の中でも繁殖力が強いだけではく、薬剤にも強いという特徴があり、駆除が難しいとされています。
主な症状として
  • 葉に白い斑点がつく
  • 葉の色が薄くなり、茶色に変化する
  • 蜘蛛の巣のような糸がつく

などが挙げられます。

主な原因:乾燥
対処方法:葉水を行って予防する。殺虫剤・木酢液を吹きかける。

 

フィカス・アルテシマの風水・花言葉

フィカス・アルテシマの風水・花言葉

せっかくお部屋に観葉植物をお迎えするのなら、花言葉や風水効果も気になるところ。特に観葉植物は風水と大きな関わりがあり、観葉植物を置くだけでも風水的に大きなメリットがあると言われています。ここでは、フィカス・アルテシマの風水効果と花言葉を紹介します。

フィカス・アルテシマの風水効果

フィカス・アルテシマは丸い包み込むような形の葉を持つので、風水的には「金運」に効果があるとされています。玄関や、部屋の入口から見て対角線上の角に置くとより一層の効果を期待できます。日当たりの良さや風通しの良さなどと合わせて、ぴったりの置き場所を探してみてください。

フィカス・アルテシマの花言葉

フィカス・アルテシマの花言葉は「永久の幸せ」です。枯れにくく長く楽しめることからこのような前向きな花言葉を充てられており、とても縁起の良い観葉植物です。育てやすく、観葉植物をはじめて育てる方でも気負わずに楽しめるので、ギフトにもおすすめです。

 

フィカス・アルテシマについてのよくある質問

フィカス・アルテシマについてのよくある質問

花と観葉植物の通販LIFFTによく寄せられる質問に、フローリストが回答していきます。

フィカス・アルテシマの寿命はどれくらいですか?

鉢植えのフィカス・アルテシマの寿命は、適切に管理すればおよそ15年と言われています。枯れにくいため15年以上持つこともありますが、30年ほどで樹液が出にくくなります。

フィカス・アルテシマは耐陰性がある?

フィカス・アルテシマは耐陰性が弱い観葉植物です。日当たりの良い明るい場所に置いてあげてください。日当たりが足りないと健康な生長の妨げになるだけではなく、フィカス・アルテシマの特徴でもある葉の斑が薄くなってしまうことがあります。

フィカス・アルテシマは屋外でも育てられる?

あたたかい季節には屋外で育てることができます。ただし、直射日光を当ててしまうと葉焼けの原因になります。西日や強い日差しの当たらない場所を選んであげてください。

フィカス・アルテシマには毒性がある?

フィカス・アルテシマの樹液に触れると皮膚がかぶれてしまうことがあります。剪定などの作業を行うときには手袋を着用するようにしてください。また、猫や犬にとっても毒性があるため、ペットのいるご家庭では十分にご注意ください。

 

フィカスの種類

フィカスの種類

フィカス・アルテシマは、「フィカス」とも呼ばれるゴムの木の一種です。ゴムの木は800種類以上もあるとされていますが、ここでは、フィカス・アルテシマをはじめ、観葉植物としておすすめのフィカスを3種類紹介します。

フィカス・アルテシマ

本記事で紹介してきたフィカス・アルテシマは、育てやすさとデザイン性の高さから、さまざまな場面で人気のある品種です。ポジティブな花言葉を持っているので、ギフトとしてもおすすめです。

フィカス・リラータ

フィカス・リラータ

フィカス・リラータは、柏の葉に似た葉を持つことから、カシワバゴムノキとも呼ばれています。波打つ葉が個性的ながらもシックな印象の品種です。

フィカス・ソフィア

フィカス・ソフィア

フィカスの中でも新しい品種であるフィカス・ソフィア。厚みのある深緑色の葉が、落ち着いた雰囲気を演出します。お部屋の印象を引き締めるグリーンをお探しの方におすすめの品種です。

フィカス・ウンベラータ

フィカス・ウンベラータ

フィカス・ウンベラータは、薄い葉がナチュラルな雰囲気で、どんなお部屋にもなじみやすい品種。フィカスの中でも人気がある、定番の観葉植物です。葉が薄い分、直射日光には弱いですが、日陰でも育てやすいのはうれしいポイントですよね。

 

フィカス・アルテシマのインテリア例

フィカス・アルテシマのインテリア例

空間を明るく演出するフィカス・アルテシマ

淡い黄色の斑が入った葉は光沢があり、その明るい色味とツヤっとした質感が、飾るだけで明るい雰囲気をもたらす、フィカス・アルテシマ。鉢植えでも3m程の高さまで生長することもありますが、剪定や植え替えによってお好みのサイズ感でお楽しみいただけます。大きなサイズのものをお部屋の主役として飾ったり、寝室や玄関に飾りたいときには、コンパクトなサイズのものをチェストの上などに置くのもおすすめです。

 

最後に

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