【12月】旬の切り花と花言葉

12月は徐々に冬の気配が色濃くなり、指先から感じる寒さにぬくもりが恋しくなる時期。

クリスマス・年末と人が集まる機会も増え、ご自宅にお花を飾る機会も増えるのではないでしょうか。

今回は花屋がセレクトした12月の旬の切り花について、特徴や扱い方、花言葉などを紹介します。

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【12月の切り花①】ポインセチア

 



クリスマスの代表花・ポインセチアは、メキシコなどの中南米が原産地である、トウダイグサ科の植物。 赤く色づいた部分は、実は花ではなく苞(ほう)と呼ばれるもので、その中心にある小さな黄色い部分が花です。


19世紀に、植物学者でもあるアメリカの初代メキシコ公使・J・R・ポインセットが発見し、品種改良した功績を称えて「ポインセチア」という名前がつけられました。彼がメキシコで自生していたポインセチアを見つけ、帰国の際にアメリカに持ち込み、普及させました。


ポインセチアが日本に伝わったのは、明治時代。和名は「猩々木(しょうじょうぼく)」と名付けられました。


定番の赤いポインセチアには、クリスマスにぴったりの「祝福する」「聖夜」「幸運を祈る」「私の心は燃えている」という花言葉があります。

クリスマスの花とされるようになった主な由来の1つはその鮮やかな赤い色です。クリスマスカラーの「赤・緑・白」はそれぞれ赤が「キリストの流した血の色」、緑は「永遠の命や愛」、白は「純潔」を表します。葉が赤と緑、樹液が白のポインセチアは、まさにクリスマスにぴったりの植物なのです。




【12月の切り花②】アリウム・コワニー

 


星形の小花をたくさん咲かせる姿がかわいらしい、アリウム・コワニー。


地中海沿岸原産の、清楚な白い小花を放射状にいくつも咲かせる球根植物。乾燥した草原などに自生し、ニラのような細い茎をまっすぐ上に向かって伸ばします。

アリウムはラテン語で「ニンニク」の意味で、アリウム・コワニーも茎などからネギやニンニクの仲間独特の香りが漂います。和名の「花葱(ハナネギ)」も、ネギのような独特の香りが漂うことからつけられているんです。


コワニーは、すらっとした茎に小さな花をたくさんつける、かわいらしく清楚な印象のアリウムです。人工的に茎を曲げて栽培されることもあり、くねくねとした茎のものを見かけることもあるかもしれません。


花言葉は「正しい主張」「不屈の心」「限りない哀愁」など。


”清く正しく”という花言葉がぴったりな花のイメージから、「正しい主張」「不屈の心」といった花言葉がつけられています。また、1本の茎の先に憂いを帯びた白い花を無数に咲かせることから、「限りない哀愁」という花言葉も。


<ケアのポイント>

茎が折れやすいので扱いに注意します。水揚げは良いですが、茎が腐りやすいので水替えをする際に、茎を水で洗ってあげましょう。

 


【12月の切り花③】カトレア


高貴な香りと大輪の花で、洋ランの女王と呼ばれるカトレア。数多い洋ランのなかでも、ひときわ大きく色彩も多様で、甘い香りを放ちます。花名はこの花の栽培に、最初に成功したイギリスの園芸家、ウィリアム・カトレーにちなんだもの。


原産地は中南米(熱帯アメリカ)で、花色は赤・ピンク・白・黄・オレンジなどの鮮やかな色味があります。


その豪華なイメージから、フォーマルシーンには欠かせない花として結婚式などで使われることも多くなっています。


花言葉は「優美な貴婦人」「魔力」「魅惑的」「わがままな美人」など。

洋ランの女王としての印象をそのままに、ちょっと近寄りがたい気品あふれる女性にたとえられています。


近年は品種改良が進み、かわいらしいミニカトレアや花茎の長いタイプのものも出回っています。

10cm以上の大きな花を咲かせ、高級感のある香りも魅力的なカトレアは、贈答品としても好まれます。


<ケアのポイント>


花持ちはとても良いので、長く楽しむことが可能なお花。

花びらは傷つきやすいので丁寧に扱うようにしましょう。



【12月の切り花④】サンキライ

 

夏と冬に違った顔を見せる、かわいらしい赤い実もの・サンキライ。

茎は節ごとに折れ曲がり、カギ状のトゲを持っていて、そのトゲを使って近くの植物に絡みつきながら伸びていくのが特徴です。


原産地は日本・中国・朝鮮半島・インドシナ半島などで、別名「サルトリイバラ(猿捕茨)」ともいいます。ちなみに別名のサルトリイバラは通りがかりの猿でもこのトゲに引っかかるということに由来しています。


冬の赤い実が有名ですが、夏には葉つきの緑の実も出回ります。

鮮やかな赤い色の実は、クリスマスのリースなどにもよく使われていますが、かつては毒消しの薬としても利用されていました。


花名の「サンキライ(山帰来)」は、山で病気になった人が、この実を食べて病気を治し、無事に下山できたという逸話が語源と言われています。現在でも解熱・解毒効果のある生薬として使われています。 

そんなエピソードから、花言葉は「不屈の精神」や「元気になる」など。


<ケアのポイント>

 

冬の赤い実は、とても実もちが良いので長く楽しめますが、夏のものは水が下がりやすいです。枝に小さなトゲがあるので、気をつけて扱いましょう。



【12月の切り花⑤】千両

 

 

富・財産と商売繁盛を連想させる花言葉から、縁起物としてお正月に欠かせないセンリョウ。


センリョウは漢字で「千両」と書き、赤い実の美しさが百両にもまさるといわれ、この花名がつけられました。原産地は日本・朝鮮半島南部・台湾・中国・インドなどで、別名「クササンゴ(草珊瑚)」とも呼ばれます。


花言葉は「冨貴」「富」「恵まれた才能」など。


おめでたい植物としてお正月飾りにはなくてはならない存在で、「マンリョウ(万両)」などとともに日本で愛されています。似た花として挙げられるマンリョウですが、実はまったく別の植物。マンリョウは葉の下に赤い実をつけますが、センリョウは葉の上に小さな赤い実をつけます。


<ケアのポイント>

 

葉が多すぎると「水落ち」(花の水が切れて萎れてしまうこと)してしまうので、整理して使いましょう。日持ちは1ヶ月ほどと長く楽しめます。 また、乾燥や寒さに弱いので、やや暖かい場所に置くのがベスト。室内の場合は、エアコンの風があたらないところに置いてあげましょう。



【12月の切り花⑥】ハボタン

 

 

冬の花壇やお正月によく見る、キャベツのような形のハボタン。


花のように葉が重なりあっている様子が牡丹のように見えることから、この名前がつきました。別名、牡丹菜(ボタンナ)・阿蘭陀菜(オランダナ)・花キャベツ(ハナキャベツ)ともいいます。


お正月飾りに使われるなど日本固有の植物のようですが、実はヨーロッパが原産地。

17世紀にオランダから食用として渡来し、江戸時代後期にお正月飾りの一部として使われるようになりました。その後さまざまな葉色や葉の形が出回り、昨今では、真冬の庭や公園の寂しさを補う華やかな植物の定番となっています。


品種の数も多く、現在は3万種以上あるともいわれているそう。

葉の中心部分はクリーム色やうすい紫などの他にも、黄色や赤紫色などもあります。


花言葉は「利益」「祝福」「慈愛」「愛を包む」など。

「利益」は、かつては食料でもあったことから。「祝福」は、葉が紅白などおめでたい色に色づくことに由来しています。


<ケアのポイント>

 

外側から葉が枯れていくので、枯れたものから取り除きます。



【12月の切り花⑦】コニファー

 

 

コニファーは、針のように細長いかたちの、硬い葉っぱをもつ針葉樹の総称。


ヒノキ科やマツ科、スギ科など、さまざまな針葉樹をコニファーと呼び、さまざまな樹形、豊富な葉の形・色のものがあります


冬の間も美しい緑色を保つことから、「永遠の命」を象徴する素材として、古くからクリスマス飾りに使われてきました。また、クリスマスツリーの木として使われるのもコニファーなので、この時期に特に目にする機会が多いかもしれません。


花言葉は「不変」や「永遠」など。

冬でも落葉することなく、美しい緑が楽しめるため、このような花言葉がつけられたと考えられています。


美しい緑を保つコニファーは、凛とした空気をまとい、この時期に部屋に飾るのにもぴったりですね。




【12月の切り花⑧】シンビジューム

 


カトレア、パフィオペディルム、デンドロビウムとともに「四大洋ラン」として知られるシンビジウム。お祝いや季節の贈り物などとして人気があり、昨今ではラン科の中で胡蝶蘭に次ぐ生産量を誇っています。


中国では春節(旧正月)に黄色いシンビジウムを縁起の良い花として飾る風習があるのだそう。

シンビジウムの特徴はなんといってもその花色。他の洋ランに比べると、シックで落ち着いた花色を持ちます。品種によっては花弁が透き通っていたり、また別の品種はマットでくすんでいたりと、味わい深いシンビジウムの花色。


そんなシンビジウムの花色は、花言葉の「飾らない心」や「素朴」の由来にもなっているとか。人々の感性をくすぐる美しさが秘められているのですね。

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まとめ


ポインセチアやサンキライなど、クリスマスにちなんだお花や、千両・ハボタンなどのお正月に定番のお花などが旬を迎える12月。


年末の賑やかな雰囲気があり、家族や友人と集まるイベントが多い時期だからこそ、大切な人への贈り物に、頑張った自分への癒しに、ぜひ12月に旬を迎えるお花で、1年を素敵に締めくくって下さいね。

 

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