コーヒーの木の育て方|お手入れから植え替え・剪定方法まで詳しく解説
コーヒーの木の特徴は、艶のある深い緑色の葉。生命力ある雰囲気で、明るい空間を演出してくれる観葉植物です。
育てていくと、ふんわりと甘い香りのする白い花を咲かせ、赤い実を付けます。この赤い実がコーヒーの原料になるのです。
コーヒーの木は、日当たりと寒さに気をつければ、とても育てやすい植物。そんなコーヒーの木をできるだけ長く楽しむための、大切なポイントをまとめました。
目次
- 置き場所・日当たり
- 温度
- 水やり
- 剪定
- 植え替え
- 肥料
- 挿し木
- 害虫
- 風水
- よくある質問
- 種類
- インテリア例
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コーヒーの木の育て方
まずはコーヒーの木を育てるための置き場所・日当たり、温度、水やりについて解説します。コーヒーの木は、日当たりの良いところを好む植物です。成長するにつれて耐陰性が弱くなっていきます。
置き場所・日当たり
多くの観葉植物と同様に、コーヒーの木を育てるには日当たりの良さが大切になります。特に生長して大きくなると耐陰性が弱くなるため、ますます日に当たる場所に置いてあげることが大切になってきます。
屋内に置く場合
コーヒーの木を屋内で育てる場合、明るい窓際に置くのがおすすめです。ただし、強い直射日光が差し込む場合には、葉の日焼けを防ぐため、レースカーテンなどでやわらかい光に調整してあげてください。
コーヒーの木は寒さに弱いため、気温が10°Cを下回ると健康に育てることが難しくなります。寒さが厳しい冬の間は特に、屋内で育てるのがおすすめです。
屋外に置く場合
コーヒーの木は生長すると耐陰性が弱くなるので、日当たりの良い屋外で育てるのもおすすめです。ただし、気温の低くなる冬の間には、屋外で育てるのは避けてください。
コーヒーの木を屋外に置く場合には、風通しが良い場所を選んでください。葉焼けが気になる場合には、午前中のみ光が当たる場所や、遮光性の高い場所がおすすめです。
育てる温度
コーヒーの木は温暖な場所を好み、寒さには弱い植物です。
コーヒーの木を屋外で育てている場合にも、最低気温が10°Cを下回るような時期には、屋内に入れてあげてください。屋内では、日当たりを確保するため、窓際で育てるのがおすすめです。しかし、あたたかい屋内でも、窓辺ではどうしても気温が低くなってしまうことも多いですよね。その場合には、窓から少し離して置いてあげてください。屋内の気温は8°C以上を保つようにしましょう。
水やり
春夏(生育中)
土の表面が乾燥してきたタイミングで、鉢底から水が流れ出るくらい、十分に水やりをしてください。特にコーヒーの木の幼木は水切れに弱いので、水やりを忘れないように注意してください。受け皿に溜まった水はこまめに捨ててあげましょう。
秋冬
週に1,2回の水やりが目安です。冬の間に水をあげすぎないようにすると、寒さに強い株に育てることができますよ。また、秋冬には空気が乾燥するので、水やりのタイミングで葉水を行うのがおすすめ。葉水を行うと、イキイキとした元気な葉を維持できるだけでなく、害虫の予防にもつながります。
コーヒーの木の剪定
剪定とは、植物の伸びすぎた枝や葉、幹を切ることで植物の形を整えるだけではなく、病気や害虫の予防、そして余分な部分が無くなることで養分を適切に行き渡らせることができ、生長の促進に繋がる重要な作業です。
コーヒーの木の剪定は年間を通して可能ですが、5月〜10月に行うのが一般的です。特におすすめなのが、5月や6月の剪定。本格的な生育期の前に剪定することで、新芽の勢いが増し、より一層その成長を楽しむことができます。
コーヒーの木の植え替え
コーヒーの木は生長が盛んな植物なので、生長が早ければ毎年、少なくとも2〜3年に1回程度は植え替えが必要になります。
植え替え時期は5〜9月が目安です。ただし、以下の場合には季節を問わずに植え替えをして鉢を大きくしてください。
- 根詰まりが起きている(緑色の葉の先が茶色に枯れてきているのは、根詰まりが起きているサインです)
- 鉢底から根が出ている
- 水はけが悪くなってきた
- 葉がよく落ちている
植え替えの際には以下の道具を用意してください。
- 新しい鉢(植え替え前より一回り大きいもの)
- ハサミ
- ピンセット
- 新しい土
- 鉢底網
- 鉢底石
- 細い棒
- スコップ
- 園芸用シート
それでは、植え替えの具体的な手順を紹介していきます。
①新しい鉢に鉢底網と鉢底石をセットする
まず、園芸シートの上に新しい鉢を準備し、鉢底網を敷きます。
鉢底網の上から、鉢の高さの1/5~1/4の量を目安に、鉢底石を入れてください。
②新しい土を入れる
①の鉢に、鉢の高さの半分の量を目安に、新しい土を入れてください。
③コーヒーの木の根をほぐす
植え替え前のコーヒーの木を、鉢から優しく取り出し、根をほぐしてください。根に枯れている部分や根腐れしている部分があるときには、ピンセットを使って取り除いてあげましょう。
④新しい鉢にコーヒーの木を植える
③を②に入れます。必要に応じて、スコップで土を足してください。このとき、細い棒で土を突いてあげると、根と根の間にもしっかりと土が行き渡ります。また、鉢の縁いっぱいの高さまで土を入れると、水をあげたときに土が溢れてしまいます。土の高さは鉢の縁の1〜2cm下になるようにしてください。
以上で植え替えは完了です。コーヒーの木を植え替えた直後には、たっぷりと水やりしてください。
※剪定や植え替えのタイミングの詳細はこちら
【観葉植物の育て方】観葉植物をレスキュー!害虫駆除・植え替え・剪定が必要なサインって? – LIFFT
コーヒーの木の肥料
植え替えの時に、長期間ゆっくりと効く緩効性肥料を土に混ぜ込んでおくと、肥料をあげる手間を省けるのでおすすめです。
土に肥料を混ぜ込んでいない場合は、液肥や置き肥を使いましょう。春夏の生育期には、2か月に1度置き肥を置くか、2週間に1度のペースを目安に希釈した液肥をあげてください。秋冬には、肥料をあげると根が傷む原因になります。土の上に置いている置き肥は取り除いて、液肥やりもやめましょう。
コーヒーの木の挿し木
挿し木とは、育てている植物の一部を切り取って、新たな個体として育てる園芸手法。コーヒーの木も、挿し木により数を増やすことができる植物の1つです。挿し木によって、2つのコーヒーの木を並べて飾るなど、楽しみ方の幅が広がるだけでなく、愛着も深まること間違いありません。コーヒーの木の挿し木は比較的難易度が低いので、ぜひ気軽な気持ちでチャレンジしてみてくださいね。
挿し木に必要な道具は以下の通りです。
- 剪定ばさみ
- 植え替え先の鉢(3号程度のサイズがおすすめ)
- 鉢底網
- 鉢底石
- 水はけの良い土
- 発根促進剤
- コップ
それでは、具体的な手順を解説していきます。
①原木の枝を切る
コーヒーの木から元気そうな枝を探し、先端から10cmほどの長さに切り取ってください。
②枝の切り口を整える
切り取った枝の切り口を、「V」の形になるよう削ってください。
③葉を取り除く
枝に葉がついている場合は、先端の2~3枚だけを残し、他の葉は取り除いてください。
④切り口を水に浸す
コップに水を張り、枝の切り口を数時間浸してください。
⑤新しい鉢を用意する
切り取った枝の切り口を水に浸している間に、新しい鉢を用意しましょう。鉢の底に鉢底網を置いたら、網を覆うように鉢底石を敷いてください。その上に、鉢の7〜8割の高さを目安に、水はけの良い土を入れてください。
⑥枝の切り口に発根促進剤を塗る
水に浸した枝をコップから取り出し、切り口に発根促進剤を塗ってください
⑦切り取った枝を新しい鉢に植える
⑤で用意した鉢の土の真ん中に軽く指で穴をあけ、⑥の枝を刺し込んでください。
挿し木を成功させるには、枝の切り口を湿った状態に保つことが重要になります。2ヶ月を目安に枝から発根するので、それまではこまめに水をあげてください。
コーヒーの木につく害虫
コーヒーの木に限らず、害虫の被害が広がると、植物は健康な生長を阻害されてしまいます。日頃から害虫がいないか確認してあげてください。コーヒーの木に付きやすい、代表的な害虫とその対処法を解説していきます。
カイガラムシ
夏から秋に見かけることの多い「吸汁害虫」で植物の生育に悪影響を及ぼしたり、病気を引き起こしたりする害虫で、特に春から夏にかけて注意が必要です。主な特徴は、
- 白の貝殻に覆われたような虫を見つける
- ロウの塊のようなものを見かける
- 黒いカビがある
- 葉や幹がベタベタとしている
などが挙げられます。
主な原因:風通しが悪い
対処方法:殺虫剤・エアゾール剤を吹きかける
ハダニ
ハダニは葉の裏や茎から栄養を吸い取る「吸汁害虫」と呼ばれる害虫で、害虫の中でも繁殖力が強いだけではく、薬剤にも強いという特徴があり、駆除が難しいとされています。主な症状として、
- 葉に白い斑点がつく
- 葉の色が薄くなり、茶色に変化する
- 蜘蛛の巣のような糸がつく
などが挙げられます。
主な原因:乾燥
対処方法:葉水を行って予防する。殺虫剤・木酢液を吹きかける。
アブラムシ
ハダニと同じく「吸汁害虫」のうちの一種です。春先から初秋にかけて繁殖しやすく、新芽や若葉に特に繁殖しやすい害虫です。
主な症状には、すす病による葉の変色が挙げられます。
主な原因:風通しが悪い
対処方法:テープを使って取り除くか、殺虫剤・木酢液を吹きかける。
コーヒーの木の風水
観葉植物と風水には大きな関係があることをご存知ですか?
観葉植物を置くだけでも風水的に大きなメリットがありますが、特にコーヒーの木に見られる風水効果には以下の3つが挙げられます。
金運
1つ目の効果は金運です。実を枝節にたくさんつけることから、金運の風水効果があると言われているのだとか。葉が枯れると運気を下げてしまうとされているため、枯れてしまった葉は取り除きましょう。
仕事運
2つ目の効果は仕事運です。細い枝が横に広がるように伸び、無数の葉を付ける姿が、成長や発展を連想させるとされています。お仕事に行き詰まっているときやスランプを感じたときには、コーヒーの木を飾ってみるのも良いかもしれません。
健康運
3つ目の効果は健康運です。健康運をもたらすとされている丸みのある大きな葉と、健康の色である深い緑色を併せ持つコーヒーの木は、まさに健康運を願うのにピッタリな観葉植物です。
コーヒーの木についてのよくある質問
花と観葉植物の通販LIFFTに寄せられる質問を、フローリストが回答します。
風水効果を高める置き場所は?
さまざまな場所で効果を発揮するコーヒーの木ですが、以下の方角に置くとその風水効果が高まるとされています。西:金運が上がる
東:仕事運が上がる
北東:健康運が上がる
コーヒーの木はコーヒーの匂いがするの?
コーヒーの木は、コーヒーの匂いはしません。ただ、観葉植物として出回る品種は、コーヒー豆としても楽しめる品種でもあります。上手くいったら、成熟した果実からコーヒー豆を作ることもできるかもしれません。
ペットがいても大丈夫?
コーヒーの木の葉にはカフェインとテオブロミンが含まれています。犬や猫が噛んでしまわないよう十分に注意してください。
コーヒーの木の種類
その名の通り、コーヒー豆の原料にもなる、コーヒーの木。そんなコーヒーの木は大きく以下の3種に分けられます。
アラビカ種
トップクラスの品質のコーヒー豆を産出するアラビカ種。観葉植物として流通している多くのコーヒーの木が、このアラビカ種です。同じアラビカ種のコーヒーの木から産出されたコーヒー豆でも、産地や手法によりさまざまな味や風味のコーヒーとして楽しまれています。
ロブスタ種(カネフォラ種)
ロブスタ種のコーヒーの木から産出されるコーヒー豆は、苦味と酸味の強いコーヒーに仕上がります。
リベリカ種
希少性が最も高く、主にマレーシアで生産されています。品質は、一般的にアラビカ種には劣るとされています。
コーヒーの木のインテリア例
明るい空間を演出するコーヒーの木
植え替えをしながら上手に栽培すれば、3〜4年ほどで1m前後にまで成長し、6〜7年経つ頃にはコーヒーの木は大人の背丈ほど大きく成長するコーヒーの木。コンパクトなサイズのときにはデスクの上に飾ったり、大きく生長したら、インテリアの主役としても楽しむことができます。
まとめ
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