【青バラ特集】希少な色味のお花。花言葉や季節、贈る際のポイント
青いバラは自然界に存在しないと言われますが、果たして本当なのでしょうか?
遺伝子組み換え技術によって誕生したと言われる美しい青いバラの誕生秘話から象徴的な花言葉、さらには贈り物としての注意点やお手入れ方法まで詳しく紹介します。
この記事を通じて、青いバラの魅力とその背景について知っていただければ幸いです。
青いバラは自然界に存在する?
残念ながら青いバラは自然界には存在しません。バラ自体が青色色素を持ち合わせていないため、遺伝子組み換え技術を用いて作り出されました。かつては夢のように思われていた青いバラですが、長い研究と努力の結果、作られた花なのです。
以下にどのように誕生していったのか紹介していきましょう。
- 青いバラはどうやって作られたのか
- 不可能を可能にした青いバラの誕生
- 青いバラの品種とは
青いバラはどうやって作られたのか
青いバラは長い歴史の中で研究されて作られました。初めての挑戦は12世紀のアラブの研究者イブン・アルアッワームによるものでしたが成功しませんでした。
19世紀には品種改良が進み、「グレイパール」や「ブルームーン」などの、白いバラに近い薄い青色のバラが登場しました。しかし、これも完全な青いバラとはいえません。
不可能を可能にした青いバラの誕生
英語で「Blue Rose」といえば「不可能(存在しないもの)」の象徴でした。理由はバラにはもともと、青色色素をつくる能力が備っていないからです。そのため、どんなに望んでも交配による品種改良では誰も青いバラを実現できませんでした。
しかし、最先端のバイオテクノロジーと開発者たちのたゆまぬ努力により、この「不可能」はついに可能となりました。青いバラの実現は、科学の進歩と情熱が結集した結果です。
2004年、サントリーは遺伝子組み換え技術を駆使して初の青いバラを誕生させました。ペチュニアから青色色素を合成する遺伝子を取り出し、バラの細胞に導入。バラが本来持っている色素を抑えるため、遺伝子組み換え技術によって、従来は不可能とされていた青いバラが誕生したのです。
今は品種によりペチュニアだけはなくパンジーの青色色素の遺伝子も用いられています。
青いバラの品種とは
青いバラにはいくつかの品種があります。代表的な品種は初めて作られた「SUNTORY blue rose Applause(サントリー ブルーローズ アポローズ)」です。Applause(アプローズ)とは、「喝采」という意味です。
夢をかなえるために努力してきた人へ喝采を贈りたいという思いが込められていて、この意味から「夢がかなう」という花言葉が付けられました。美しい青色と優雅な形状が特徴な、人気の青いバラです。
サントリーはその後も研究を続け、さらに改良された品種「サントリーブルーローズ アポロニア ロイヤルブルー」も発表しました。この品種は、より深い青色と持ちの良さが特徴です。
青いバラの花言葉
今まで不可能とされていた青色色素を持つ本物の植物のバラが完成しました。研究者たちの努力の結果、誕生した青いバラの花言葉は「夢がかなう」「神の祝福」「奇跡」「喝采」です。
この章ではつぎの内容についても紹介しています。
- 青いバラの本数別の花言葉
- 青いバラに怖い花言葉はあるのか
青いバラの本数別の花言葉
花色が豊富なバラは、色ごとに花言葉があるだけでなく、本数によっても異なる花言葉を持ちます。自然界に存在しなかった青いバラも同様です。本数別の花言葉は次のような言葉です。
- 1本:一目惚れ
- 2本:二人だけ
- 3本:告白
- 6本:夢中
- 7本:密かな愛
- 11本:最愛
- 99本:永遠の愛
- 108本:プロポーズ
青いバラに怖い花言葉はあるか
もともと自然界に存在しない青いバラ。ならば花言葉もネガティブな花言葉があるのではないかと思われがちです。
しかし青いバラの花言葉には怖い意味は含まれていません。むしろ、青いバラの花言葉はポジティブな意味合いが多く、贈り物としてもぴったりです。
青いバラを贈る際に注意すること
花を贈る際には、贈る相手や場面に応じて色を選ぶことが重要です。青は心を静め、爽やかなイメージを持つ色ですが、一方で「さみしい」「冷たい」「静か」といった印象を与えることもあります。
青いバラはその希少性から特別な贈り物として喜ばれますが、華やかな場面に贈る場合は、白や同系色の小花を使ってボリュームを出すアレンジを加えた花束にするとよいでしょう。
アレンジすることで、青いバラの美しさを引き立てつつ、相手に温かい気持ちを伝えられます。
青いバラのお手入れ方法
青いバラを長く楽しむためには、適切なお手入れが欠かせません。以下のポイントに注意してお手入れしてください。ほんの少し手間をかけるだけで長く美しい姿を楽しめます。
- 毎日水を替える
- 栄養剤を使用
- 漂白剤を入れる
- 茎の切り戻し
- 余分な葉を取り除く
- 直射日光を避ける
毎日水を替える
水は毎日取り替えましょう。バラは水をたっぷり吸収するので、清潔な水を保つことが大切です。水につかっている茎がぬるぬるしていたら、水道水でぬめりを洗い流します。
栄養剤の使用
切り花にとって栄養剤はご飯のような存在です。花用の栄養剤を水に加えてあげると養分がもらえるので、元気に長持ちします。栄養剤には殺菌剤も入っているのでっ水が腐る予防効果もあるのです。栄養剤が手も手元にない場合は、砂糖かレモン汁を加えることで代用できます。
漂白剤を入れる
バクテリアの発生は水を吸い上げる力を弱らせてしまいます。予防策として漂白剤を2~3滴、瓶の中の水に加えるだけで水が腐らず花が長持ちします。
茎の切り戻し
水を替える際に、茎に抜けりが出ていたり先が変色している場合は、茎の先を斜めにカット指摘り戻すことで水を吸いやすくします。
余分な葉は取り除く
花瓶に入れた際に、花瓶の中に入ってしまう葉は取り除きましょう。葉が水に浸ることで、水の中でバクテリアの発生を防止するためです。
花に元気がなくなるのは水を吸い上げる管がバクテリアで詰まることが一つの原因です。バクテリアの発生を抑えることで花は元気に長生きします。
直射日光を避ける
直射日光の当たらない、涼しい場所に置くことで花の寿命を延ばせます。カーテン越しの窓際などは最適です。
まとめ
青いバラは自然界には存在しませんが、遺伝子組み換え技術によって誕生した特別な花です。
贈る際には、場面や相手の好みを考えてアレンジしてみましょう。紹介したように、毎日水を替えるなどこまめにお手入れをすれば、美しい姿を長く楽しめます。青いバラ、あなたも飾ってみませんか。