
花束とブーケの違いとシーンごとの使い分け・飾り方|アレンジメントとの違いも紹介
花束とブーケという2つの言葉を聞くことがあると思います。実はそれぞれに少し意味が異なることをご存知でしょうか?
シーンごとの使い分けや、飾り方などにも違いがあるため、理解して使い分けることができれば良いですよね。
お花屋さんでオーダーする際にも役立つので、ぜひ参考にしてみてください。
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ブーケはフランス語で花束を指す

ブーケ(Bouquet)というのは、もともとフランス語で「花束」を意味します。
男性が女性にプロポーズするために花を束ねて贈ったことが、ブーケと呼ばれるはじまりだとか。
そのため、言葉の意味だけを考えれば、ブーケも花束も同じです。
しかし、日本では使用する場面によって少し意味合いが異なってくるため、その点を理解しておくと良いでしょう。
日本では花束とブーケは違う意味合いになる
どちらも花を束ねたものに変わりないのですが、日本では、形状や渡すシーンなどによって呼び方が変わってきます。
「花束」と「ブーケ」の違いについて、詳しく見ていきましょう。
花束とブーケの違いとは

茎の長さの違い
まずは、茎の長さの違いです。
一般的に茎の長さが長いものが花束、短いものがブーケと呼ばれます。
花束は、正面から見てバランスよく花を配置するため、全体的に茎が長くなるのが特徴です。
”茎も含めて花の姿を考える” 生け花など、日本では茎を長く残す文化があり、花束は日本的な束ね方と考えられます。
一方ブーケは、全ての茎が一定の短さになっており、どこから見てもバランスよく組まれているのが特徴です。
“花は花弁が美しいため、その部分をメインで魅せる” という西洋の考え方がベースとなると、茎を短くするブーケとなるため、西洋的な束ね方とも言えますね。
形状の違い
花束とブーケでは茎の長さが異なるため、それに合わせた形状となり、シルエットにも違いがでてきます。
花束の形状
花束は、全体的に縦に長めの形状で、花がそれぞれ正面から見えるようにデザインされています。背面はラッピングされていて、どちらが正面かすぐにわかる形。片側にお花が見えるように作られているため、ワンサイドブーケと呼ばれることも。
ブーケの形状
ブーケは、さまざまな角度から見てもお花がきれいに見え、横に広がる形状となっています。茎の長さは短めで、花同士がキュッとまとまっていますが、立体感も考えてデザインされています。丸くコンパクトな形のものだと、ラウンドブーケとも呼ばれます。
シチュエーションの違い
花束もブーケも、お祝いや感謝の気持ちを伝える際に利用されますが、それぞれに適したシチュエーションがあるため、知っておくと良いでしょう。
花束は、冠婚葬祭やその他のお祝い、記念式典や行事の際に適しています。
発表会や歓送迎会、送別会などでも、花束の方がボリュームがあって見栄えがするため最適です。
一方で、ブーケは茎が長すぎず、飾りやすい大きさなので、日常的な場面で多く利用されます。たとえば、誕生日や食事会などで気持ちを伝える際にもぴったり。ブーケといえば、ウェディングブーケのイメージもありますね。
シチュエーションによる明確な決まりはありませんが、一般的に上記のように分かれていることが多いでしょう。
花束とブーケの飾るときの違い

花束とブーケは茎の長さや形状が異なるため、もらった後の飾り方にも違いがあります。
それぞれラッピングを外して花瓶にいけますが、デザインによってそのまま飾ることができない場合も。
花束とブーケを受け取ったあとの扱い方についても、ご紹介します。
ブーケはそのまま飾れるパターンが多い
ブーケは茎が短く、形状もコンパクトになっているため、そのまま飾れるパターンが多いでしょう。
また、基本的に全方位から見てお花が綺麗に見える様にデザインされているため、どこに置いても違和感なく飾ることができます。
そのまま花瓶に入れるだけでOKで、テーブルの真ん中にも素敵に飾ることができますね。
花束は花瓶に合わせてカットして飾る
花束は茎が長くデザインされているため、花瓶に合わせてカットして飾る必要があります。
長すぎる場合は花瓶とのバランスを見て、自分で高さを調整しましょう。
正面のあるデザインなので、テーブルの真ん中に置く場合などは、アレンジをし直した方が素敵になります。
ボリュームが多く、1つの花瓶に収まらない場合は、複数の花瓶にいけて楽しむのも良いですね。
花束とブーケどっち?シーンごとに違う渡し方

ここでは、弔事・お祝い事・結婚式など、このシーンではどっちが良いの?という方に向けて、シーンごとにどちらを選んだ方が良いか確認していきましょう。
弔事なら花束を
弔事や仏事といったお悔やみの際には、花束を選びましょう。
ブーケは葬儀や法事などには適していないため、注意が必要です。
お悔やみの際には花束以外にも、アレンジメントなどを贈ることもあります。
基本的には、お花屋さんに相談すれば適切なお花を選んでくれますが、自分でも知っておくと選ぶ際に安心です。
お祝い事では花束を選ぶ
花束はボリュームもあり、正面から見て華やかで見栄えがするため、式典やお祝いの席などに適しています。
舞台や発表会、歓送迎会など、多くの人が見ている状況で渡す場合も、花束が最適。
特にかしこまった場であるほど、花束を渡すシーンで雰囲気が一気に華やぐため、見栄えのする花束が盛り上げ役となるでしょう。
目上の方へのお祝いや、会社関連のお祝いにも、花束の方が相応しいといえそうです。
カジュアルに渡すならブーケ
ブーケはコンパクトでおしゃれな見た目なので、友人とのお祝いの席や食事会などにぴったり。
どこから見てもお花が美しくみえるブーケは、飾りやすく、日常的にも取り入れやすいと言えます。
また、変わったお花を入れたい場合やデザイン性を重視したい場合は、ブーケの方が希望のデザインになりやすいでしょう。
よりフォーマルな場面では花束を、カジュアルな場面ではブーケを利用するのがオススメです。
結婚式のウェディングブーケ
花嫁のスタイリングの重要な要素となるウェディングブーケは、基本的にはどこから見ても美しく、持ちやすくデザインされています。
ウェディングブーケはどんなドレスにも似合うラウンドブーケが定番ですが、他にも、流れるようなラインのキャスケードブーケや、ナチュラルな印象に束ねたクラッチブーケなど、デザインの仕方によって呼び方も異なります。
プレゼントならどちらでもOK
プレゼントに花束を贈りたいと思った場合は、どちらを選べばよいか悩む方も多いかもしれません。
実際にはこのシーンには必ず花束を、といった決まりはありません。
贈る相手やシチュエーションによって、気持ちがこもった花束を贈りたいですね。
ウェディングブーケと通常のブーケの違いは?

先ほど少し触れましたが、ウェディングブーケは通常のブーケと異なる点がいくつかあります。
ウェディングブーケは、結婚式という特別な日のためにデザインされる世界に1つのブーケです。
通常のブーケとの違いを、いくつかご紹介していきましょう。
ウェディングブーケはカップルに合わせて作られる
ウェディングブーケは、お2人の結婚式のためだけに作られる特別なもの。
お花の種類やデザインも自由に選んで、世界に1つだけのブーケを作ることができます。
式場のお花とのバランスや、式のテーマなどに合わせてデザインしていくため、フローリストと何回も打ち合わせをして完成させます。
見栄えをよくするため補強もされている
式の間中持っているブーケなので、長時間きれいな状態をキープしなければいけません。
そのため、お花の見栄えをよくするために補強が必要なことも。
茎が弱いお花や暑さに弱いお花といったデリケートなお花は特に、補強して美しさを保つ必要があります。
ウェディングブーケは値段が高い
通常のブーケと比べると、値段が高いことが気になる方もいるかもしれません。
実はウェディングブーケには、普段利用するブーケより多くの手間がかけられているんです。
ブーケのデザインに合うお花を選ぶため、通常店頭に並ばないような品種を仕入れたり、品質の高い、鮮度の良いものを仕入れたりすることも必要です。
また、挙式の日に希望の花材を仕入れるため、市場も日々チェックしなくてはなりません。
他にも、数日前にお花を仕入れて、当日に最高の状態に持っていく、という開花調整をする場合も。
その様な手間をかけ、当日に一番良い状態のブーケを作るので、通常のブーケよりも価格が高くなっています。
フラワーアレンジメントとの違いは?

フラワーアレンジメントは、カゴや花器にお花をアレンジする形式です。
アレンジメントは受け取ったらそのまま飾ることができるため、花束と並んで人気の高い贈り方。カゴや花器も含めてデザインされていて、花束とは異なる魅力があります。
花束の方が持ち運びやすいですが、アレンジメントは受け取ったら自分で花をいける手間がなく、そのまま数日飾って楽しめるのが人気のポイントです。
ドライフラワーにも花束とブーケがある

近年はドライフラワーも人気が高いですが、花束とブーケの違いはドライフラワーにも当てはまります。
生花と比べ、ドライフラワーは繊細な花材が多く、花材の幅は狭まりますが、ドライフラワーのブーケをオーダーする際にも違いを知っておくと、イメージ通りのものが出来上がるかもしれませんね。
まとめ
「花束」も「ブーケ」も花を束ねたものですが、それぞれにニュアンスが少し異なってくるため、違いを理解しておくとお花を贈るときに参考になります。ただ、お祝いや感謝、お悔やみの気持ちを表すときに、お花を贈るのは変わりありません。
あまり難しく考えすぎず、お花屋さんとも相談をしながら、シーンに合わせて選んでみてくださいね。