トックリランの育て方｜お手入れのコツから、剪定や植え替え方法まで詳しく解説
目次
- 基本の育て方（置き場所/日当たり・温度・水やり）
- 剪定
- 植え替え
- 肥料
- 挿し木
- 害虫
- 風水・花言葉
- よくある質問
- 種類
- インテリア例
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トックリランの基本の育て方
トックリランは、枯れにくく育てやすい植物ですが、寒さにはあまり強くないなど、気をつけたいこともいくつかあります。まずはそんなトックリランの基本的な育て方について、置き場所/日当たり・温度・水やりの3つのポイントから解説します。
置き場所・日当たり
トックリランは耐陰性があるため、年間を通して室内の明るい場所で育てることができます。ただし、日照不足だと、幹が曲がってしまったり葉のゆるやかなカールが見られなくなってしまうことがあるので、注意してください。日に良く当たるほど幹が太くなり、しっかりとした個体に生長します。定期的に鉢の向きを変えながら、全体に均一に光が当たるようにしてあげると、きれいな樹形に育ちます。
屋内に置く場合
トックリランを屋内で育てる場合、明るい窓際に置くのがおすすめです。
トックリランは寒さに弱いため、気温が10°Cを下回ると健康に育てることが難しくなります。寒さが厳しい冬の間は特に、屋内で育てるのがおすすめです。
屋外に置く場合
トックリランは、あたたかい季節には屋外で育てることもできます。また、大株に成熟してからは、屋外に地植えすることも可能です。ただし寒さには強くないので、冬に寒くなる地域での地植えはおすすめできません。
育てる温度
トックリランは温暖な場所を好み、寒さには弱い植物です。トックリランを屋外で育てている場合にも、最低気温が10°Cを下回るような時期には屋内に入れてあげてください。屋内の気温は10°C以上を保つようにしましょう。屋内では、日当たりを確保するため、窓際で育てるのがおすすめです。しかし、あたたかい屋内でも、窓辺ではどうしても気温が低くなってしまうことも多いですよね。その場合には、窓から少し離して置いてあげると安心です。
水やり
春夏（生育中）
土の表面が乾燥してきたタイミングで、鉢底から水が流れ出るくらい、十分に水やりをしてください。受け皿に溜まった水はこまめに捨ててあげましょう。
秋冬
土の表面が乾燥してから1週間後を目安に、鉢底から水が流れ出るくらい、十分に水やりをしてください。受け皿に溜まった水はこまめに捨ててあげましょう。秋冬には空気が乾燥するので、水やりのタイミングで葉水を行うのがおすすめです。葉水を行うと、イキイキとした元気な葉を維持できるだけでなく、害虫の予防にもつながります。
トックリランの剪定
剪定とは、植物の伸びすぎた枝や葉、幹を切る作業のことです。植物の形を整えるだけではなく、病気や害虫の予防にも繋がります。さらに、余計な部分が無くなることで養分を適切に行き渡らせることができるので、生長を促進するためにも欠かせない作業です。
トックリランを剪定する際のポイントは以下の3つです。
1.5月〜8月に行う
トックリランの剪定は、あたたかい日の続く5月〜8月に行ってください。剪定後に気温の低い日が続くと、剪定してもすぐに新芽が育たず、切り口から枯れやすくなってしまうためです。また、剪定後に極端に暑い日や湿度の高い日が続くと回復が遅れてしまいやすくなるため、猛暑日の剪定は避けてください。
2.わき芽を剪定する
トックリランの芽が増え葉がボサボサとしてきたら、不要な葉を根本から切り取るだけではなく、芽も剪定してあげましょう。芽を3つほど残して他の芽を切り取ると、すっきりと仕上がります。特に幹の下の方から出てきたわき芽は、幹に栄養を行き渡らせるためにも切り取ってあげましょう。
3.好みの高さで幹を切る
トックリランのサイズを小さくしたい場合、幹を剪定してあげましょう。幹を剪定する際には、お好みの高さに合わせて幹を切ってください。葉がない状態になるので心配かもしれませんが、2〜3ヶ月ほどで新しい芽が出てくるので安心してください。幹の剪定はなるべく5〜6月に行い、剪定後は直射日光を避けた明るい場所に置いてあげてください。
4.手袋を用意する
トックリランの葉がチクチクとすることがあるので、手袋を着用の上で剪定してあげると安心です。
また、トックリランに限らず、剪定後には切り口に癒合剤を塗り込むのがおすすめです。切り口が枯れにくくなり、剪定後の安定した生長につながります。
トックリランの植え替え
トックリランは、2年に1回程度を目安に植え替えが必要になります。以下は植え替えが必要なサインです。
- 根詰まりが起きている（緑色の葉の先が茶色に枯れてきているのは、根詰まりが起きているサインです）
- 鉢底から根が出ている
- 水はけが悪くなってきた
- 葉がよく落ちている
植え替えの際には以下の道具を用意してください。
- 新しい鉢（植え替え前より一回り大きいもの）
- ハサミ
- ピンセット
- 新しい土
- 鉢底網
- 鉢底石
- 細い棒
- スコップ
- 園芸用シート
それでは、植え替えの具体的な手順を解説していきます。
①新しい鉢に鉢底網と鉢底石をセットする
まず、園芸シートの上に新しい鉢を準備し、鉢底網を敷きます。
鉢底網の上から、鉢の高さの1/5～1/4の量を目安に、鉢底石を入れてください。
②新しい土を入れる
①の鉢に、鉢の高さの1/3から半分の量を目安に、新しい土を入れてください。
③トックリランの根をほぐす
植え替え前のトックリランを鉢から優しく取り出し、根をほぐしてください。根に枯れている部分や根腐れしている部分があるときには、ピンセットを使って取り除いてあげましょう。
④新しい鉢にトックリランを植える
③を②に入れます。必要に応じて、スコップで土を足してください。このとき、細い棒で土を突いてあげると、根と根の間にもしっかりと土が行き渡ります。また、鉢の縁いっぱいの高さまで土を入れると、水をあげたときに土が溢れてしまいます。土の高さは鉢の縁の1〜2cm下になるようにしてください。
以上で植え替えは完了です。トックリランを植え替えた直後には、たっぷりと水やりしてください。
※剪定や植え替えのタイミングの詳細はこちら
【観葉植物の育て方】観葉植物をレスキュー！害虫駆除・植え替え・剪定が必要なサインって？ – LIFFT
トックリランの肥料
トックリランは肥料がなくてもしっかりと育ちますが、生育を安定させたり葉の色を鮮やかにしたい場合には肥料をあげましょう。
肥料をあげるのが手間だと感じる場合には、植え替えの際に、緩効性肥料を土に混ぜ込んでおくのがおすすめです。緩効性肥料は時間をかけてゆっくりと効いていき、およそ1〜3ヶ月ほど効果が持続します。
土に肥料を混ぜ込んでいない場合や、時間が経って緩効性肥料の効果が薄れてきたら、液肥や置き肥を使うことができます。春夏の生育期には、2か月に1度置き肥を置くか、2週間に1度のペースを目安に希釈した液肥をあげてください。秋冬には、肥料をあげると根が傷む原因になります。土の上に置いている置き肥は取り除いて、液肥やりもやめましょう。
トックリランの挿し木
トックリランは、挿し木で増やすことができますが、挿し木で増やしたトックリランの幹には、徳利のようなふくらみは見られません。挿し木に適した時期は5〜9月なので、剪定と同時に行うのもおすすめです。
挿し木に必要な道具は以下の通りです。
- 剪定ばさみ
- 植え替え先の鉢
- 鉢底網
- 鉢底石
- 土（赤玉土か鹿沼土がおすすめ）
- 発根促進剤
- コップ
それでは、具体的な手順を解説していきます。
①トックリランを切り取る
トックリランの幹を切り取ったものを挿し穂として利用していきます。
②挿し穂の切り口を整える
切り取った挿し穂の切り口を、「V」の形になるよう削ってください。
③切り口を水に浸す
コップに水を張り、挿し穂の切り口を数時間浸してください。
④新しい鉢を用意する
切り取った枝の切り口を水に浸している間に、新しい鉢を用意しましょう。鉢の底に鉢底網を置いたら、網を覆うように鉢底石を敷いてください。その上に、鉢の7〜8割の高さを目安に、水はけの良い土を入れてください。
⑤枝の切り口に発根促進剤を塗る
水に浸した枝をコップから取り出し、切り口に発根促進剤を塗ってください。
⑥切り取った枝を新しい鉢に植える
④で用意した鉢の土の真ん中に軽く指で穴をあけ、⑤の枝を刺し込んでください。
以上で挿し木の手順は完了です。
挿し木を成功させるには、枝の切り口を湿った状態に保つことが重要になります。発根するまでこまめに水をあげてください。
トックリランにつく害虫
ハダニ
ハダニは葉の裏や茎から栄養を吸い取る「吸汁害虫」と呼ばれる害虫で、害虫の中でも繁殖力が強いだけではく、薬剤にも強いという特徴があり、駆除が難しいとされています。
主な症状として
葉に白い斑点がつく
葉の色が薄くなり、茶色に変化する
蜘蛛の巣のような糸がつく
などが挙げられます。
主な原因：乾燥
対処方法：葉水を行って予防する。殺虫剤・木酢液を吹きかける。
トックリランの風水・花言葉
せっかくお部屋に観葉植物をお迎えするのなら、花言葉や風水効果も気になるところ。特に観葉植物は風水と大きな関わりがあり、観葉植物を置くだけでも風水的に大きなメリットがあると言われています。ここでは、トックリランの風水効果と花言葉を紹介します。
トックリランの風水効果
トックリランは、幹が膨らんだ形から「子宝運」「金運」、葉先の尖った植物であることから「邪気避け」に効果があるとされています。それぞれの風水効果を高める置き場所は以下の通りです。
子宝運：寝室
金運：玄関・リビング
邪気避け：部屋の角
日当たりの良さや風通しの良さなどと合わせて、ぴったりの置き場所を探してみてください。
トックリランの花言葉
トックリランの花言葉は「多くの才能」です。数十年に一度、たくさんの花を咲かせることから、このような花言葉が充てられています。就職祝いや開店祝いなど、新たな生活をはじめる方へのギフトとしてもおすすめです。
トックリランについてのよくある質問
花と観葉植物の通販LIFFTによく寄せられる質問に、フローリストが回答していきます。
トックリランは直射日光に当てても大丈夫？
トックリランは、葉焼けや水切れを比較的起こしにくいので、直射日光に当たっても大丈夫です。ただし、一部だけに直射日光が当たっている場合には、定期的に鉢の向きを変えてあげてください。全体に均一に光が当たることで、きれいな樹形に育ちやすくなります。
トックリランはどの方角に置くのがおすすめですか？
トックリランのようにユニークな形をしたグリーンは、東側に置くと風水的な効果が高まると言われています。
トックリランの葉が茶色になる原因はなんですか？
トックリランの葉先から茶色に変色してくる場合、水のやりすぎや水不足が考えられます。水やりに問題がない場合には根詰まりを起こしていることもあるので、植え替えを検討してみてください。植え替え時に傷んでいる根があったら切り落としてあげてください。
トックリランには毒性がある？
トックリランの葉や幹には毒性がある成分が含まれていないため、ペットや小さなお子様がいるご家庭でも安心して楽しむことができます。
トックリランの種類
トックリランは、メキシコを原産とするリュウゼツラン科トックリラン属の植物です。「トックリラン」という名前は幹の根元に徳利のように膨らむ部分があることに由来していますが、細長く垂れる葉姿から「ポニーテイル」と呼ばれることもあります。そんなトックリランにもいくつかの種類があるので、人気のものをご紹介していきます。
ノリナ・グアテマレンシス
ノリナ・グアテマレンシスは、トックリランの中でも特に葉が長く伸びる品種です。野生的な雰囲気を楽しみたい方や、存在感のある大きめのサイズのものをお探しの方におすすめです。
ノリナ・ロンギフォリア
ノリナ・ロンギフォリアは、細長い葉がたっぷりと垂れる姿を楽しむことができる品種です。日本では流通量が少ない希少種なので、めずらしいインテリアグリーンをお探しの方にもおすすめです。
ノリナ・ストリクタ
ノリナ・ストリクタは、トックリランの中では葉が短いことが特徴の品種です。葉が垂れ下がりにくく、真っ直ぐ上に伸びていく姿が、キリッとした明るい雰囲気を演出してくれます。
トックリランのインテリア例
ユニークな形が魅力のトックリラン
屋内の光でも育てることができるトックリランは、インテリアとして楽しみやすいのもうれしいポイントです。トックリランはユニークな形で存在感がありますが、お部屋の雰囲気に合うデザインや色合いの鉢を選ぶことで、空間にスッとなじみやすくなります。風になびく姿がとても涼しげなトックリランは、インテリアの一部として、お部屋に置くだけでお洒落な雰囲気を演出してくれます。
最後に
観葉植物のオンライン購入をお考えでしたら、お花と観葉植物のオンライン宅配ショップLIFFTでのご購入もぜひご検討ください。精通したプロのスタッフやフローリストが厳選した観葉植物やお花を、雰囲気にあわせたとっておきの鉢と共に、配送いたします。また、公式LINEを通して、植物に関するご相談も受け付けております。ペットと一緒に育てられる植物など、お気軽にご相談ください。
